2017.3.1
セキュアエンブレム開発ストーリー
Q1. どうしてエンブレムに非接触ICチップを
搭載しようと考えたのですか?
セキュアエンブレムに搭載した非接触ICチップの通信規格は13.56MHzです。この13.56MHzの通信規格のICチップについては、一つは国内行政系のパスポート・運転免許証・マイナンバーカードに搭載されている「ISO14443Type-B」というチップ、もう一つはセキュアでスマートな社会の実現に向けて民間で普及しているIC交通乗車券・電子マネー・社員証等に搭載されている「FeliCa」チップ。現在この二つが日本で主流になっています。そこでユニフォームに取り付けるセキュアエンブレムのICチップを日本のセキュアな社会において人々が生活シーンで利用しているICカードの通信規格13.56MHzと同じにすることで、ユニフォームのユーザビリティが格段に上がるのではと考えました。
株式会社マーケテック システム・技術開発室
技術顧問小沢 達郎
Q2. 非接触ICチップの中で、
「FeliCa Lite-S」を選んだ理由は?
現在、FeliCaチップの出荷累計は2016年に10億枚を超えたと云われています。最近ではiPhone7にもFeliCaチップが搭載されました。セキュアエンブレムの構成要素であるICチップを「FeliCaLite-S」にすることにより、「FeliCa」を構成要素とするIC交通乗車券・電子マネーの『セキュアな社会』と『ユニフォーム』とが「つながる」及び「相互作用する」因果関係を構築します。また、スマートフォンをトリガーにIoTにもつながる可能性も秘めていますし、FeliCaLite-Sチップは、FeliCaチップのアプリケーションソフトとの親和性もよく入退室管理・在庫管理・制服貸与管理などさまざまな使い方ができると考えています。
Q3. FeliCa Lite-S内蔵の
セキュアエンブレムの特長は?
セキュアエンブレムは、ユニフォームに縫着されたエンブレムの中にICタグを搭載し、エンブレムの表面にシリアル番号を刻印してICタグと同期する構造になっています。セキュアエンブレムは洗濯テスト回数200回をクリアしていますが、万が一セキュアエンブレムのICチップの通信が途切れた場合でも、刻印されたシリアル番号からトレサビリティが可能です。また、FeliCaLite-Sチップは秘密鍵暗号方式を採用しており、偽造・変造しにくいセキュリティ機能を備え、且つICチップとリーダーライターの相互認証機能によりセキュリティレベルも万全な仕様になっています。セキュアエンブレムはユニフォームに縫着するので、職務中・任務中に身分証明カードを首からぶら下げることのできない職場での活用にも有効です。